ずっと、犬が好きです
でも、
「犬が好きです」
だけでは、どうも説明が足りない
私にとって犬は、
ただ可愛い存在ではなかったようです
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子どもの頃、家には犬がいました
けれど、両親は動物が好きではありませんでした
だから私は、
動物にどうやって愛情を注ぐのかを
ちゃんと教わらなかった
そんな私にとって、
母方の祖母は少し違う人でした
祖母は動物が好きでした
動物に向ける祖母の優しさを見ていると、
なぜだか安心したのを覚えています
今思えば、
私は動物を通して祖母とつながっていたのかもしれません
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そして、私はコディと出会いました
コディは、
海に捨てられていました
私の人生に、
突然やってきた愛犬コディ
コディと暮らしたことで、
私は犬のことをたくさん学びました
犬の食事のこと
動物福祉のこと
飼い主と犬の関係のこと
獣医師さんと一緒に活動したこともありました
犬を大切にしたいと思う人たちにも、
たくさん出会いました
その一方で、
「それ、本当に犬のためなのかな?」
と思うこともありました
人間を責めることで、
犬を守ろうとする人
正しい食事を教えることで、
犬を守ろうとする人
病気を治すことで、
犬を守ろうとする人
それぞれに、
それぞれの正しさがある
でも私は、
だんだん分からなくなっていったのです
誰が動物を愛しているの?
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犬を飼っていると、
病院に行くほどではないけれど、
ちょっと気になることがあります
これって普通なのかな
この子、何を考えているんだろう
私の接し方、
間違っているのかな
しつけの問題なのかな
病院に行ったほうがいいのかな
誰かに聞きたい
でも、
「そんなことも分からないの?」
と言われそうで、聞けない
そんなことって、
案外あるんじゃないでしょうか
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私は獣医師ではありません
ドッグトレーナーでもありません
犬の問題を解決する人でもありません
だからこそ、
犬のことでちょっと話したい
この子とのことを誰かに聞いてほしい
そんな話を、
安心してできる場所を作れないかなと思いました
正解を押しつけるのではなく
飼い主を責めるのでもなく
犬を「問題行動」という言葉だけで
片付けるのでもなく
まず、
「この子とのこと、聞かせてください」
から始める
必要なら、
獣医師やトレーナーなど、
その道の専門家につなぐ
私はその手前にある、
「ちょっと話したい」
を受け取る人になりたい
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そしてもう一つ
私は海で犬に出会うのが好きです
犬を連れて海を歩いている人を見かけると、
つい聞きたくなる
「この子との出逢いを教えてください」
コディが海に捨てられていたから
だから私は、
海で犬に出会うと、
「この子は、
どうやってこの人のところに来たんだろう」
と思ってしまう
拾われたのかもしれない
保護犬だったのかもしれない
ペットショップから来たのかもしれない
知人から譲り受けたのかもしれない
偶然のような、
必然のような出逢いだったのかもしれない
犬と人の間には、
それぞれの物語がある
私は、
その物語を聞いてみたい
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コディが海に捨てられていたことを、
私はずっと忘れないと思います
でも、「捨てられた犬の話」だけを
集めたいわけではありません
海で出会った犬たちが、
どんな人と出会い、
どんなふうに家族になり、
どんな毎日を過ごしているのか
その話を聞いてみたい
そしていつか、
「犬って可愛いよね」
だけでは終わらない、
犬と人間の関係そのものを
見つめられる場所にしたい
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たぶん私は、
犬を救いたいわけじゃない
少なくとも、
私一人で救えるほど
犬の世界は簡単じゃない
ただ、
犬を愛している人が、
犬を愛することに疲れないように
分からないことを、
分からないと言えるように
誰かに話すことで、
「あ、この子のことをもう少し見てみよう」
と思えるように
そんな場所を作ってみたい
そして私は、
海で犬に出会ったら聞いてみます
「この子との出逢いを教えてください」
そこから始めます
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さぁ
長いこと温めてきた、
犬の話
そろそろ、
犬たちの扉を開く時がきました
まずは海で、
一匹のワンちゃんから
そのワンちゃんの隣にいる人から
その人が話してくれる、
たったひとつの物語から
私は、
聞いてみようと思います
犬と人は、
どうやって出会ったの?









